宝くじって人気ありますよね。
1枚300円で買えて、もしも当たれば億万長者。
年末ジャンボだけはいつも買っているなんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。
でもですね、宝くじを買ってるって人に株式投資を勧めてみると決まって、
「株ってギャンブルと同じでしょ」
「株って下がる可能性があるから危ないよね」
なんて答えが返ってきます。
実は株なんかより宝くじの方がずっとギャンブル性は高いです。
だって当たらないんですから。
この記事を読み終わった頃には、きっと宝くじなんて買う気は起こらなくなるはずです。
当たらない宝くじを買うより投資をしましょう!
目次
宝くじは「買わなきゃ当たらない」?当選確率を計算してみた
冒頭から「当たらない」と連呼している宝くじですが、
あなたが買った宝くじが当たり、人生が変わる確率はどれくらいでしょうか?
人生が変わる金額とは
1等賞 5億円 1枚
前後賞 1億円 2枚
の3枚です。
これだけお金があれば、正しく運用すれば元本を切り崩すことなく利息だけで生活していけます。
この高額当選の3枚のどれかに当たる確率はどれくらいか計算してみましょう。
売り上げが最も大きいジャンボ宝くじの場合、1等を当てる確率は「1000万分の1」になります。
それに前後賞を合わせると、当選確率は333万分の1です。
宝くじの1年の平均購入額は日本宝くじ協会の調査によると13550円。
1枚300円で割ると年に約45枚買っていることになりますね。
そうすると、今年あなたの人生が変わる高額当選の宝くじに当たる確率は74000分の1となります。
こうした計算式と数字を提示すると必ず言われるのが
「買わなきゃ当たらない」
という格言です。
確かにその通りで、行動しなければ結果が生まれることはありません。
それがどんなに低い確率であっても。
低い確率といえば参考までに、
雷に打たれる確率は400万分の1
車にはねられ死亡する確率は10000分の1
ガリガリ君であたりが出る確率は25分の1
なのだそうです。
確率だけで言うなら宝くじを買いに売り場まで行く途中に交通事故に遭って死んでしまう確率の方が高いのです。
この例が適切かはわかりませんが、交通事故で亡くなるなんてそうそう起こりませんよね。
相当運が悪かったとしか言えません。
そうそう起こりえないことより、さらに確率の低いことにお金が使われているのが宝くじなのです。
宝くじはメチャメチャ分の悪いギャンブル
そもそも宝くじってメチャメチャ分が悪いギャンブルなんですよ。
どれくらい分が悪いかっていうと、競馬やパチンコなんて比較にならないくらい。
宝くじには「控除率」というものがあります。
宝くじを発行したり、運営したり、売り場のおばちゃんのお給料だって支払わなければなりません。
また、宝くじの収益金のうち約40%は都道府県のものになります。
そのための胴元に行く手数料の割合を「控除率」というのです。
この控除率、宝くじだと55%になります。
つまり、宝くじを買っても55%は胴元が取ってしまい、残りの45%を宝くじの購入者で奪い合うわけですね。
ちなみに、
競馬の控除率は20~30%
オートレースの控除率は30%
パチンコ・パチスロは10~15%
となりこれらと比べても、控除率55%の宝くじは突き抜けて分が悪いギャンブルなのです。
こんな圧倒的に不利な戦いに、多くの日本人は毎年熱狂しているのが真実なのです。
じゃあ株が上がる確率は?
では、買った株の値段が上がる確率はどうでしょうか。
これは単純に上がるか下がるかだけです。
トスしたコインの裏が出るか、表が出るかの確率と同じようなものなので、手数料などのマイナス要素を除けば2分の1の確率になります。
そもそも株は、儲かる仕組みが宝くじや競馬などの公営競技とは根本的に異なります。
宝くじならどのくじが当たるかは単なる偶然。
どれかが当選すれば、他は全てハズレです。
競馬もすべての馬が1位とはなりません。
ある馬が勝てば残りは全て負けになってしまいます。
しかし株は関係者みんなが上げようと努力するものです。
その会社の社長も従業員も取引先も、みんなが上げるために頑張って働いています。
株価は人為的な上げ圧力が働くものであり、うまくいけば関わった人全員が儲かる可能性があるのです。
株は確かにリスクはあります。
株価は上がったり下がったりするものなので、選んだ会社や時期によっては損が出ることもあるでしょう。
しかし長期的に平均値を見れば、上がったり下がったりを繰り返しながら、年間約5%のペースで上昇しているのです。
株を保有すると配当金や株主優待を受け取れることもあります。
さらに宝くじの場合、「当たる確率が上がる」なんていうプラスになる要因は特にありませんが、株には買う銘柄とタイミングを自分で判断できるという利点があります。
自分で企業を選択し、タイミングを見計らい、この値段で買うと判断ができるのです。
確かに株式投資は方法によってはギャンブル的要素が強くなります。
それでも、宝くじは当選確率が低い上に、控除率を引くと45%を取りに行くギャンブルです。
この点だけ見ても、株を買うことは宝くじより、割の良いものと言えるのではないでしょうか。
結局はCMやイメージで判断しているだけ
宝くじの公式サイトをのぞいてみると、どこにも「当たりません」とは書いていません。
1等を当てる確率は「1000万分の1」という超低確率なのにです。
一方、
「総額◯◯億円!」
「宝くじの収益は〇〇に使われています」
と、当たるイメージや、外れても社会貢献に使われるから無駄にはなりません、と買い手に想像させるような表記になっています。
「外れても社会貢献に繋がるから宝くじを買っている」という言葉を、宝くじを毎年買っている人の口から聞いたことがあります。
社会貢献に使われることは悪いことではありません。
でもそういう言葉を聞くと、宝くじなんて買わずに直接寄付して社会貢献をしたらいいのにといつも思ってしまいます。
日本人の寄付に使うお金は年間平均2500円ほどで、アメリカ人の52分の1しか寄付を行っていません。
そんなケチな民族が「社会貢献につながるから~」なんて口にするのはチャンチャラおかしいのです。
結局は「当たるかもしれない」「外れても社会貢献に使われる」という良いイメージのCMで判断し、
大勢の人も毎年買っているから自分も同じ行動をとっているだけに過ぎません。
こういった上辺だけのイメージで判断するのではなく、疑問を持ち情報を集め、しっかり自分の頭で考えることが大切なのです。
一発逆転を狙うのではなく、株式投資で稼ぐ力を身につけよう
宝くじに運良くあたったからといって、必ず幸せになれるとは限りません。
これはお金が人を幸せにするか否か、という話ではなく、
いきなり大きな額のお金を手にしても、そんな大金を持ったことがないから使い方がわからず、きちんとお金をコントロールすることができないのです。
宝くじに高額当選しても多くの人は不幸になると言われています。
大体が、家を買ったり、ギャンブルに使ったり、高級車を買ったり・・・
通常の金融リテラシーでは、宝くじに当たっても高配当銘柄を買って配当で生活をしていくという発想はまずできないでしょう。
大金を扱うには相応の「器」も必要なのです。
徐々に資産を築いてきた資産家は大金の扱い方や防衛方法を心得ています。
そうした心得がない一般人は、億単位のお金を手にしてもやがて失ってしまうのです。
稼ぐ力を鍛え長期投資を行い、資産を増やしていくことは、少しずつあなたにその「器」になる準備ができていくということです。
「焦って金持ちになるな」
資産家ウォーレン・バフェットの言葉です。
夢を買うのではなく、現実を見ましょう。
宝くじを買うのではなく、株を買いましょう。
一攫千金を狙うのではなく、稼ぐ力を鍛えて資産を築きましょう。
そしていつか夢のような現実を手に入れるのです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。