派遣会社から仕事の紹介の電話が来なくなった。
紹介される求人が一気に合わなくなった。
もしあなたがそんな状況だとしたら、それは派遣会社のブラックリストに載ってしまったのかもしれません。
派遣会社のブラックリストについては、派遣社員として働いている人ならそんな噂を聞いたことがあるでしょう。
このブラックリストに一度載ってしまうと派遣会社から仕事の依頼が来なくなるという話ですから非常に怖いですよね。
派遣会社には本当にブラックリストなるものは存在するのでしょうか。
今回の記事では派遣会社のブラックリストは本当に存在するのか、どのような行動を取るとブラックリストに載ってしまうのか、ブラックリストに載ってしまった場合どうすればよいのかを紹介します。
目次
ブラックリストは存在するのか?
派遣会社にはブラックリストがあり、それに一度載ってしまうと、派遣会社からの仕事の依頼が今後来なくなる。
派遣社員として働いている人でしたら、そんな話をどこかで聞いたことがあるかもしれません。
派遣会社にブラックリストは本当に存在するのでしょうか?
ブラックリストというと、たとえば消費者金融業界。
借主が滞納を繰り返したり、借金を返さないまま姿をくらましたりすると、CICやJICCといった信用情報機関に記録が残り、業界内でその人の情報が共有されます。
派遣業界にはそうした情報機関はなく、業界内でその人についての情報が共有されるブラックリストはありません。
ですが各派遣会社は派遣社員の行動や評価を記録する「評価表」を持っています。
評価表の形式は派遣会社によって内容もそれぞれ異なっています。
総評コメント、派遣先での就業実績や勤務態度、スキルや容姿、派遣先企業での評価、苦情の数、過去にあったトラブルなどついて詳細に記録したもの。
評価の高い人ほど仕事の紹介も多く、良い職場に就きやすくなります。
対して評価が悪い人には「この社員には一切の仕事を紹介しない」とはっきり明記してあることも。
派遣会社は派遣先企業からの信頼があって経営が成り立っています。
信用されないと自社の売り上げを伸ばせませんから、派遣社員をつぶさに評価し、一定水準を下回る人には仕事を紹介できません。
何らかの問題を起こす、抱えている可能性がある人に自社の看板を背負って仕事をしてもらいたくはないのです。
派遣業界で共有されるブラックリストはありませんが、派遣会社内にはブラックリスト的なシステムが存在しているのです。
(この記事では便宜上、派遣社員への仕事の紹介を判断する評価表のシステムをブラックリストと呼びます。)
ブラックリストに載っているか調べる方法
ブラックリストに自分の名前が載っているかどうかは、どうすれば知ることができるのでしょうか。
評価表は派遣会社のスタッフしか閲覧することができず、派遣社員に対しては公開されることはありません。
「私ってブラックリストに載っていますか?」と聞いてみても、派遣会社が答えてくれる事はないでしょう。
自分がブラックリストに載っているかどうかを派遣会社は教えてはくれません。
スタッフの方から「あなたブラックリストに載ってますよ」なんて声をかけてくれることもありません。
ですから自分がブラックリスト入りしたかどうかは自分で判断するしかないのです。
判断の基準となるのは「新しい仕事の紹介がきちんと来るのかどうか」ということ。
●仕事の紹介が減ってきている、あるいは全くなくなった
●紹介される仕事の労働条件がどんどん悪くなっている
●用事がある時はスタッフから電話がかかってきていたのに、こちらから電話をかけてもつながらない
●仕事の紹介を依頼してもはぐらかされたり、「他の人で選考が進んでいます」と断られている
このようなことが目立ってくると、あなたは派遣会社のブラックリストに載ってしまっているかもしれません。
ブラックリストに載ってしまう行動とは
自分は派遣会社のブラックリストに載ってしまっているかもしれない。
もしもそう判断せざるをえないなら、過去にブラックリストに載ってしまうような行動をとってしまっていないか思い出してみてください。
そもそも派遣会社のブラックリストに載るケースとしてはどのような状況があるでしょうか。
考えられるケースをいくつか挙げてみます。
●派遣先の仕事を無断退職、バックレた
●派遣先からの貸与物・支給品を返却しない
●契約期間を終了しないまま派遣先の仕事を辞めた
●就業が決まっていたのに初日にキャンセル
●派遣先での仕事が長続きせず、毎回1、2か月で辞める
●遅刻や欠勤を繰り返している
●服装や言葉づかいなど常識的な対応ができない
●派遣先で事件やトラブルを起こした
●派遣先企業から契約更新を拒否されたことがある
●営業担当への態度が悪かったり、高望みしすぎな仕事を求める
●面談前のキャンセルが多い
●何につけても不平不満や文句が多い
●電話を頻繁にかけてくる人
これら以外にもブラックリストに載ってしまう原因はあると思います。
ですがトラブルを起こさず、一般常識をもって真面目に派遣先での仕事に取組んでいれば、ブラックリストに載ってしまうことはそうありません。
ブラックリストに載ってしまう派遣社員とは、勤務態度が悪く常識に欠け、突発的なトラブルを起こしてしまったり、派遣先からの苦情が多い人が載ってしまう傾向にあります。
特に「派遣先の仕事をバックレた人」「派遣先からの貸与物を返却しない人」は一発でブラックリストに載ります。
もうその派遣会社で仕事を紹介してもらえることはないと思ってよいでしょう。
【 関連記事 】派遣社員はバックレが多い!?無断欠勤は電話鳴りまくりだし営業が家に来るので絶対やめよう
また、契約期間を終了しないまま派遣先の仕事を辞めた人も注意してください。
たとえ事前に派遣会社の営業担当者に相談していたとしても、 契約期間を終えないまま派遣先の仕事を辞めることは派遣社員が考えているよりも大問題なのです。
派遣会社が納得する理由であれば次の仕事くらいは紹介される可能性はありますが・・・2度も同じようなことをしてしまったらもう仕事紹介はなくなります。
派遣先の仕事はできるだけ更新のタイミングで辞めるようにしましょう。
【 関連記事 】派遣先が合わないので辞めたい…まずは営業担当者に相談!それでもダメなら退職しかないよね
ブラックリストに載ってしまった時に派遣社員がとるべき対応
何だか派遣会社から新しい仕事の紹介がきちんと来ていないような気がする。
思い起こせばブラックリストに載るような行動をしてしまった。
あなたにそんな心当たりがあるならば、実際にブラックリストに名前が載ってしまっている可能性が非常に高いです。
もしもブラックリストに載ってしまっている場合、派遣社員のあなたはどのように対応をとればよいのでしょうか。
一度ブラックリストに載ってしまったら最後、その派遣会社で信用を回復するのは不可能です。
ブラックリストの元になる評価表は、派遣社員のこれまでの就業実績や勤務態度、派遣先からの評価を記録したもの。
派遣社員に関する過去の記録なのですから、今から内容を変えることはできません。
ブラックリストに載ったと確信したら…その派遣会社は諦めて別の派遣会社に移るしかありません。
派遣会社の持っているブラックリストは、その派遣会社が独自に持って社内で共有しているもの。
同じ業界内でも他の会社と共有することは法律によって禁じられています。
移った先の派遣会社では新たに仕事を紹介してくれるでしょう。
ただし、ブラックリストに載ってしまった理由をしっかり振り返って次の仕事に活かすようにしてください。
ブラックリストに載ってしまった原因があなたにある場合、きちんと向き合って改善しておかないと、次の派遣会社でも同じような過ちをおかしてしまう可能性があります。
今の日本はどこも人手不足で、使いやすい非正規雇用の人口は格段に増えてきています。
派遣会社の数もかなり多くなり、一つの派遣会社でブラックリストに載ってしまって仕事が紹介されなくなっても、次に行けば何かしら仕事が見つかるでしょう。
派遣会社の評判や案件の傾向をよく調べ、働きやすい派遣会社を見つけて登録するようにしていただけたらと思います。
この記事のまとめ
●派遣会社中では評価表に基づくブラックリスト的なシステムが存在する
●ブラックリストに載っているかどうかは派遣会社から教えてもらえない
●ブラックリストに載っているかどうかの判断基準は「新しい仕事の紹介がきちんと来ているか」
●「派遣先の仕事をバックレた人」「派遣先からの貸与物を返却しない人」は一発でブラックリスト入り
●一度ブラックリストに載ってしまったら派遣会社を変えるしかない
●次はブラックリストに載らないよう行動をあらため、次の会社で頑張りましょう
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。