簡単に稼げる
手軽に儲けられる
絶対に上がる・・・
何も知らない人に何かを売りつけたい人は、そんな甘い言葉を強調し笑顔で近づいてきます。
でもですね、株式投資が簡単なはずがないんですよ。
なぜなら株式市場を動かしているのは、豊富な知識と経験、そして潤沢な資金を持ったプロたちなんですから。
これから株を始めるあなたに必要なのは小手先のテクニックではありません。
百戦錬磨のプロと戦っていく「覚悟」と、勝つための「戦略」を見つけることなのです。
目次
株式投資に「簡単」「お手軽」「絶対」はない!
私はこのブログを通じて
株に興味はあるけれど踏み出せずにいる人
初めてみたけどどのように株を買えばいいのかわからない人
の手助けになりたいと思っています。
教育と常識のせいで投資に触れる機会も学ぶ機会もなく、日本人はどうしても貯蓄に偏重しがちです。
正しい知識をもって貯蓄を資産にかえることができれば、
あなたの生活はもっと豊かになりますし、
日本人全体が投資に積極的になれば、日本はもっと元気になれるのですから。
だからといって株式投資が「簡単」なはずはありません。
このブログの紹介文に「やさしい株の教科書」と銘打っておりますが、
これは「優しい」を目指したい私の心構えであって、決して「株式投資が易しい」ことを言いたいのではないのです。
人を集めるためには「簡単」「お手軽」「絶対」という簡便さを売りにした言葉がよく使われます。
ですが株式投資に「簡単」「お手軽」「絶対」はありません。
なぜなら、株式投資を始めるあなたがこれから戦っていくのは、この道で鍛えられた百戦錬磨のプロたちだからです。
画面の向こうにいるのは投資の世界のプロたち
現在はネットで株取引を行うのが一般的なので忘れがちですが、あなたの目の前にある画面の向こうにいるのは「投資の世界のプロたち」です。
株価は株取引の増減によって変化し、株取引は人によって行われています。
ネットで顔が見えなくても、画面の向こうには生きた人間がいることを忘れてはいけません。
あなたがもし株取引を始めたばかりなら、画面の向こうにいるのはあなたよりレベルの高い人間ばかりいるということになります。
長い間株取引を行ってきたベテランの個人投資家
投資について徹底的に学び、日々業務として株取引を行うプロの投資家
一日中パソコンに張りつき、株価の増減をチェックしているデイトレーダー
知識も経験も情報も、かけている時間や労力も、初心者とは比べ物にならない猛者が画面の向こうにたくさんいます。
しかも数年前から「人工知能」が投資の世界に投入されました。
ファンドと呼ばれるいわゆる「機関投資家」には、ほぼ全てに人工知能が導入されているそうです。
疲れもせず睡眠も要らない人工知能は、文字通り24時間365日の間、情報を収集し続けます。
絶えず株の値動きをチェックし、どの要因がどの株の価格に影響するかを独自に分析、そして学習を重ねて、凄まじい速さで進化を続けています。
この状況をゲームで例えるなら、
ゲームを始めたばかりの初心者も、
中級者やベテランも、
ずっとログインしている廃人も、
24時間365日絶えず経験値を稼ぎ続けている魔王みたいなやつも、
すべて同じフィールドでプレイしているようなものです。
そんなカオスな状況に、ルールもよくわかっていない初心者が飛び込んだらどうなるでしょうか?
中級者、ベテラン、廃人、魔王も
一斉に初心者を狩りにいくでしょう。
話を株式投資に戻しましょう。
狩られる初心者とは紛れもなくあなたのことです。
戦術で勝てないなら強みを活かした「戦略」で勝ちを狙え!
それでは、獲物にすぎない初心者が投資をすることはできないのでしょうか。
それは違います。
自分よりレベルの高い人間と、同じ方法で真正面から戦っても勝ち目がないというだけ。
戦術で勝てないならば「戦略」で状況をひっくり返して勝ちを狙えばよいのです。
例えばプロの投資家やデイトレーダーで考えてみましょう。
投資で日々結果を出し続けている彼らは、投資に対する知識や経験、手に入れられる情報、取引にかけている時間と労力は、初心者のそれとは比較になりません。
第一、もしあなたが学生や社会人で、日中は学校や会社に行かねばならないのであれば、彼らと同じように一日中パソコンの前で株取引をするなんて無理な話です。
そんなプロの投資家やデイトレーダーと戦うには、彼らと同じ方法で戦ってもダメです。
彼らの「戦術の穴」を突くのです。
プロの投資家はお金を出した出資者のため、デイトレーダーは日々の生活のために、株取引で毎日結果を出さなければなりません。
つまりプロの投資家とデイトレーダーはその性質上、短期的な運用しかできないのです。
毎日結果を出す必要のないあなたは、長期的な運用で利益を出れば良いという「戦略」がとれます。
これだけでもプロの投資家とデイトレーダーにはない「強み」です。
業績や配当に期待が持てる銘柄を探して株を取得し、
長期保有して配当や株主優待を受け取り、
いくら下がったら損切り、いくら上がったら売却というルールを決め、
安定した収益を受け取り資産を増やしていく。
あなたが持つ「強み」を活かした戦略を考え「あなたの勝ち」をつかんでください。
獲物にならないために「勉強」と「経験」を
先に述べたゲームの例えの通り、株式投資を始めたばかりの人間は、高レベルのプレイヤーからすれば経験値を稼げる獲物です。
獲物の状態から抜け出すために、まずはルールを学びましょう。
株取引の入門書を、どれでも構いませんので理解できるまで読み込みましょう。
そして、株取引について一通り理解ができたら、実際に株を買ってみます。
できれば小額の株取引から始めてください。
私は父の影響で株式投資を始めました。
似た考えの人間が集まるのか、大学のサークルの先輩たちには、株取引をしている人が大勢いました。
周りの人たちに話を聞くと、なぜだか最初に買った株は値下がりしてしまうことが多いのです。
私が初めて買った株は「USEN」で、10株1万円で購入しました。
「株取引の操作の練習」くらいに思って買ったのですが、別に不祥事などもないのにスルスルと株価は下がっていき、最終的には40%ほどまでに株価は下がってしまいました。
「見る目ないな~」と今では笑い話にしていますが、もっと高い銘柄を買い、同じように下落するなんてことが起こっていたらと思うとゾッとします。
株を取得すると、株価は予想通りに動かないものだと気付きます。
不祥事が発覚したのになぜか株価は上がっていたり
遠い外国の情勢の変化がなぜか日本の株価にダメージを与えていたり
「風が吹けば桶屋が儲かる」なんて言われますが、どの材料が「風」だったのか、どの会社が「桶屋」だったのか、結局わからないことの方が多いのです。
転んでケガして悔しい思いをして、やがて自転車の乗り方を覚えたように、
買って損を抱えて悔しい思いをして、株式投資を覚えていってください。
くれぐれも命に関わる「ケガ」だけはしないよう、投資金額やリスクは考えてくださいね。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。