派遣の契約期間中だけど今すぐ仕事を辞めたい…
そんな時、どうすれば穏便に派遣の仕事を辞めることができるのでしょうか。
派遣のように期間を定めた契約の場合、途中で一方的に契約を破棄することはできず、期間満了まで仕事をしなければなりません。
ですが「やむを得ない事情」がある場合、契約期間内であっても辞めることができます。
派遣会社の営業担当者に「今の派遣先の仕事を辞めたいんです」と相談しても、「はい、わかりました」と話を聞いてくれることはまずあり得ません。
必ず退職理由を聞かれます。
契約期間の途中で辞める場合、誰が聞いても納得できるような「やむを得ない事情」の退職理由が必要です。
どんな退職理由であっても辞めるには相当の覚悟が必要です。
間違いなく今後の仕事紹介に大きく影響するでしょう。
途中で辞めた人には、次に紹介しても同じように契約途中で辞められるのではないかと警戒するからです。
玉砕覚悟で派遣先の仕事を辞める場合、いっそ派遣会社そのものを退職することも視野に入れてよいかもしれません。
私の場合は3ヶ月ほど悩み、「辞めたいです」とずっと相談していたのに勝手に契約を更新され、退職代行サービス を使って派遣会社から退職しました。
本当にあっけないくらい、その日のうちに辞めることができます。
この記事では、契約期間中に派遣の仕事を辞めたいと思った時によく使われる退職理由をまとめました。
目次
嘘の退職理由で辞める場合は慎重に
派遣先を辞めたいと決意する時、本当の理由はネガティブなものが多いのではないかと思います。
仕事が合わない、人間関係が良くない、給料が割に合わない 等・・・
本当の退職理由を直接伝えるのは気が引けるため、本音と建て前を使い分ける人も多いようです。
つまりは嘘の退職理由で仕事を辞めるというわけですね。
質問掲示板などを見ると、派遣の辞め方として、病気や家族の不幸、派遣先でパワハラやセクハラがあったなど、作り話することをすすめる回答を目にします。
嘘の退職理由を辞める場合はくれぐれも慎重に考えるようにしてください。
体調不良や家庭の事情などは「やむを得ない事情」として使いやすい退職理由です。
パワハラやセクハラなど派遣先に問題があった場合なら、契約途中で辞めたいといってもあなたが批難されることはないでしょう。
しかしこれらを退職理由にした時、診断書や通院している証拠の提出を求められたり、職場で本当にパワハラやセクハラがあったのか大がかりな調査が入ることがあるのです。
そうした証拠が提出できず嘘がバレた場合、退職できないどころかあなた自身の信用に関わります。
あまりにも根も葉もない嘘を退職理由にするのは避けた方が無難です。
派遣会社との信頼関係を損なわないためにも、できるだけの事実と本音を伝えるようにしてください。
派遣の契約期間中でも辞めたい時に使える退職理由
どうしても派遣の仕事が合わなくて、契約期間の途中だけど辞めてしまいたい。
だけど今後の仕事紹介に極力影響が少ない理由にしたい。
派遣先の非を理由にする退職理由は引き止められる可能性が高いです。
●実際の業務内容が契約内容と違っている
●職場でパワハラやセクハラを受けている
●割り当てられた業務量が多すぎる
こういった理由だと「派遣先に改善を求める」という形に話が流れ、結局のところ引き止められてしまいます。
退職理由として承諾されやすいとされているのが自己都合の問題です。
後述しますが、自身の体調不良や家族の介護、急な引っ越しなどは、仕事を続けるのが難しい理由になりますので派遣会社からしても引き止めにくいです。
それでは「やむを得ない事情」として使える退職理由を紹介しましょう。
自身の体調不良により仕事が続けられなくなった
●働いている途中で体調を崩してしまった
●体調を崩してしまい出勤することが難しい
●派遣先の環境が悪くそれが原因で体調を崩した
●持病が悪化してしまい出勤することが困難
体調不良は退職理由にもっとも多く使われる理由の一つです。
派遣会社や派遣先としても体調が悪いという派遣社員に対して無理に仕事をさせることできません。
「やむを得ない事情」として、引き止められたり先延ばしにされたりするリスクの少ない退職理由でしょう。
体調不良は使いやすい退職理由でもあるため、営業担当者ならまずウソを疑う退職理由でもあります。
ですから派遣会社によっては診断書やレシートなど、通院証拠を提出するように言われるケースもあります。
体調不調が嘘の退職理由だった場合、証拠の提出なんてできませんよね。
ですので、体調不調と偽って退職理由にするのでしたら、症状や病名を明確にしない方がよいかと思います。
下手に信憑性を高めようとして、大げさにあれこれ付け加えてしまうと、かえって足元をすくわれる結果になるかもしれません。
あるいは本当に病院に通い、診断書を発行してもらうという手もあります。
うつ病やパニック障害など、精神的な病気も契約途中で辞めるのに正当な理由になります。
特にうつ病は病院で診断書を比較的簡単にもらえると言われています。
診断書を書いてもらえれば退職に話を持って行ける可能性があります。
ですが・・・
体調不良を退職理由にすると、次の仕事を紹介してもらいにくくなるといったデメリットがあるのです。
今後も仕事を紹介してもらいたいのでしたら「一時的な休養」であることを説明しておかなければなりません。
家族の体調不良により看病や介護が必要になった
自分の体調不良と同じくらい多い退職理由が家庭の事情に関するものです。
特に「家族が体調不良になった」とする退職理由は、話しやすい理由の1つです。
●親が体調を崩し、看病することになった
●配偶者の体調が崩れ。長期的な看病が必要
●介護で一緒に暮らさなければならなくなり今の職場へ通勤することが難しい
その他、義理の両親や親戚など、様々な家族の体調不良を理由に退職をせまるケースは非常に多いです。
何よりも自身の体調不良より嘘がバレにくいです。
いきなり親の介護が必要になったと言われても、派遣会社はウソではないかと疑うでしょう。
しかしウソだったとしても、確認することができるでしょうか。
派遣会社に提出した書類の中に親の連絡先が入っていなければまずバレることはありません。
家族の看病と言われれば、半信半疑であろうとも派遣社員を責めることはできず、退社を受け入れるしかありません。
再度仕事を紹介してもらいたい場合は、退職から数ヶ月間ほど期間を開けてから、家族の看病が終わった旨を伝えればよいでしょう。
結婚を機に仕事を辞めたい
これは女性が使いやすい退職理由だと思います。
結婚を機に仕事を辞めたいんですと言われてしまえば、営業担当者からは何もいうことはできないでしょう。
寿退社を理由に退職する人は普通にいていますので不自然ではありません。
まだ結婚していない、きちんと決まっていない状態であれば「結婚を控えているのでもう少し高い年収の仕事を紹介してほしい」と、金銭的な理由に焦点をずらして退職をせまる方法も効果的かもしれません。
配偶者の転勤にともない引っ越すので仕事を辞めたい
正社員で働く家族に合わせるため、自分は派遣をしているなんて人もいらっしゃいます。
家族の転勤にともない住所が移転するので今の職場には通いにくくなる、だから退職させてもらいたいという退職理由です。
本当に転勤が決まり引越しが必要という状況であれば、引き止めることはできないはずです。
派遣先でパワハラやセクハラを受けている
派遣先でパワハラやセクハラを受けている。
これが事実であれば正当な退職理由となります。
あなたに非は全くないので、次の仕事の紹介にも影響が出る可能性は極めて低いでしょう。
パワハラやセクハラが原因で辞めたいときは、できるだけ証拠を集め、具体的な内容を伝えてください。
●ある社員から毎日のように罵倒されている
●パワハラやセクハラによるストレスで、睡眠不足に陥り体調にも支障をきたしている
スマホの録音アプリを使ったり、小型のICレコーダーで相手の発言を録音しておくのも有効的です。
日付と合わせて言われた言葉をメモしておくことも手段の一つです。
引き留められる可能性が高い退職理由
仕事内容が聞いていたものと違った
契約時に聞いていた業務内容と実際の仕事が違っている。
これも派遣として働く上でよくあるケースでしょう。
相手が契約を守っていないのですから、契約期間中でも辞められる正当な退職理由です。
ただし、派遣会社によっては辞めさせてくれない場合があるかもしれません。
●雑用ばかりで仕事がつまらない
●契約時にはないと聞いていた電話の応対をさせられた
●パソコンは不得意と伝えていたのにデータ入力の仕事を任された
契約内容と実際の仕事が違っていても、退職を考える「やむを得ない事情」とまでは言えないと判断された場合、せめて契約期間が終わるまでは続けてほしいと引き留めにあう可能性があります。
具体的にどこが契約内容と違うのか、違うことでどういう悩みや不安があるのか、営業担当者にはっきり伝え説得するよう論理を組み立てましょう。
人間関係がうまくいかない
派遣で働く中で仕事を辞めたいと思う一番の理由が人間関係です。
●正社員と派遣社員で露骨な差異や格差が生じている
●仕事上でわからないことや質問があっても、上司が気難しくて聞くことができない
●派遣先の上司や同僚と気が合わない
私が前に勤めていた派遣会社で派遣社員同士の集まりがあり、仕事の悩みや不満について話し合ったことがあります。
スキル不足や給与などよりも一番多い悩みが人間関係でした。
人間関係がうまくいかないというのは深い悩みですが、退職を申し出る理由として弱すぎます。
なぜなら、人間関係についての悩みは派遣社員に限らず、正社員であっても同様の問題を抱えている人はいます。
また、今の派遣先に限らずどの職場に行ってもついて回る問題です。
自分にとって嫌な人、何か合わない人というのはどうしても出てきてしまいます。
派遣先に非があるような場合でも、「先方に相談します」と改善を図られるのが関の山。
契約期間の間だけ我慢してくださいと説得されるのがオチでしょう。
人間関係がうまくいっていないと伝えるだけでは、ただの愚痴や相談と変わりません。
退職へと動いてもらうためには「もう働くことができない」という意思をしっかり伝える、なぜ働けないのか、続けられないのかを具体的に説明する必要があります。
仕事が難しい スキル不足を感じている
紹介された仕事を受ける前に、派遣先企業との面談にて業務内容の説明や質疑応答の機会があったとしても、いざ仕事をしてみると「思っていたのと違う」と実感する場面があります。
求められている能力やスキルが予想していたよりもずっと高くて、全然仕事ができない。
そんなふうに感じる人もいらっしゃるかもしれません。
●派遣先の仕事が難しくて業務をこなせない
●自分なりの努力はしているつもりだけどミスが一向に減らない
●周りの人と比べても、仕事の質が低かったり時間がかかったりする
役に立たない自分に幻滅し、迷惑をかけているかもしれないという考えから「辞めさせてください」と退職を申し出るパターンですね。
仕事に対する能力不足やスキル不足ですが、これを判断するのはあなたではなく派遣先の企業です。
営業担当者からしても、派遣先からクレームがない限り引き止められることが多いです。
仕事の効率化のアドバイスや、派遣先企業での研修の見直しなどに話が変わっていきます。
能力不足・スキル不足で辞めたい場合は「派遣先の迷惑になっていること」「自分の能力が明らかに不足していること」を具体的に示し、派遣会社と派遣先に納得してもらわなければなりません。
仕事が簡単すぎた 暇すぎた
日々を忙しく仕事をしている人には羨ましい話ですが、これもよく見られる退職理由です。
派遣先企業によっては仕事が少なくなる時期があったり、指導してくれる人がいなくてろくに仕事が与えられず、時間が過ぎるのをひたすら待つだけなんて人もいます。
仕事を通じてスキルアップしたい人には苦痛でしょう。
営業担当者によってはこれを仕事に対して前向きだとポジティブに考えてくれるかもしれませんが、契約期間中は我慢してくださいと言われてしまうように思います。
最終手段:退職代行サービスでその日のうちに会社を退職した話
ここからは私の体験談です。
派遣先に配属されてから2ヶ月で仕事についていけなくなり、紹介した上記のいくつかの理由を並べて退職を申し出たのですが受け入れてもらえず、
退職代行サービスSARABA を利用してその日のうちに会社を辞めることができました。
● ● ●
私は前職でとある派遣会社に登録し、建築の仕事で施工管理の仕事をしていました。
それまでは建築とは全く関係のない販売の仕事をしていたので全く未経験の業界と職種。
「他に紹介できる仕事がない」とやっとのことで決まった仕事でしたので、はじめは「頑張ろう!」という意気込みで仕事にのぞみました。
OJTを受け、1ヶ月くらいで一人で現場を回るようになりました。
同時に入社した人はいなかったので比較はできませんが、なぜか今までの人より研修期間が短かったらしいです。
その結果・・・きちんと理解していないまま見様見真似で仕事をしたため失敗ばかり。
わからないことがあって電話すると「ちょっとは自分で考えろ」と叱られ、ミスがあると「どうして相談しなかった」と怒鳴られます。
日に日に元気がなくなっていき、たった2ヶ月で退職を考えるようになりました。
派遣会社の営業担当者にどう伝えれば納得してもらえるか?
契約期間の途中の退職でも、後の紹介にダメージの少ない辞め方はないか?
色々なサイトや質問掲示板などを調べた結果、
●自分の能力不足で今の仕事を続けるのが難しい
●またミスを繰り返すのではないかと不安になり、眠りも浅く食欲もなくなっている
●指導役の正社員の方の語気が荒く、非はこちらにあるとわかっているが怒られるたびに委縮してしまう
派遣先が悪いのではなく、あくまで自分に問題があることを前面にして退職を申し出ました。
メールを送ってから1週間後に派遣会社にて面談、ヒアリング。
その後、派遣先の担当の方とヒアリングの内容をもとに相談してくださったようです。
私は「退職」を希望したのですが、研修やコミュニケーションを見直すという「改善策」を提示されました。
ヒアリングが功を奏したのか、それからしばらくは派遣先の社員さんの当たりが柔らかくなった気がします。
まあほんの数日だけでしたが。
その後は変わらず、叱られ怒鳴られる日々が続きました。
営業担当者にはそれ以降も「辞めたいです」とメールを送り続けていたのですが、途中から返信すら来なくなりました。
そして3ヶ月たった頃・・・
「辞めたいです」とずっと相談していたのにも関わらず、更新の意思確認も連絡もなく勝手に契約を更新されていたのです。
更新日まで勤めるのも精神的にギリギリだったのに、さらにあと3ヶ月なんて絶対に心身がもたない。
目の前が真っ暗になる思いでした。
もうどうしたらいいかわからない。
営業担当者も信用できない。
その時話題になっていた退職代行サービスを知り、SARABA にすがるように連絡を取りました。
3ヶ月、面談をしてもメールを送って何ら進展しなかったのに、退職代行サービスに頼めば本当にその日のうちに辞めることができました。
もうあの職場に行かなくていい。
そう実感できた時の安堵の気持ちを今も忘れることができません。
もしもあなたも仕事が原因で体や心に不調を抱えており退職を希望しているのに現状が変わらないのでしたら、退職代行にて会社を辞めてしまうのが有効な手段だと思います。
まとめ 「辞めたい」ではなく「辞めます」とはっきり伝える
派遣会社を辞めてから数ヶ月が経ち、あの時どうすればよかったのか思い返すことがあります。
「辞めたい」ではなく「辞めます」とはっきり伝えるべきだった。
契約期間の途中で退職を求めることですでに、後々の仕事の紹介を受けにくくなるデメリットがあります。
そのことを恐れて、派遣先を辞めたいという気持ちを伝えきれなかったように反省しています。
はっきりと断定的に「これ以上続けらない」「派遣契約途中でも絶対に辞める」と、どれだけ改善提案されても断固拒否して辞めるべきでした。
まずは「絶対に辞める」という意思を固め、営業担当者を納得させるに足りる退職理由と説得できる論理を用意してから面談に臨んでください。
気が弱くて思っていることを伝えられない、押しに弱くて担当者に丸め込まれてしまいそう。
そんな方は退職代行にて会社を辞めてしまう方法を強くお勧めします。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。